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50代が転職してさらに高みを目指す極意

公開日: : 最終更新日:2014/07/23 年代別の転職極意

50代は転職できないや時間が掛かり過ぎるなどマイナス面に捉える方は多いでしょう。しかし、在職中に作戦を考え下準備を整えておくことでスムーズに転職成功が期待できます。

50代の転職者は企業からどのようなところに魅力を感じているのか

 最近では40代・50代というミドル世代を対象にした求人が増え続けています。では、人件費の高い50代の転職者に対し、企業サイドはどのようなところに魅力を感じているのでしょうか。いま、企業がミドル世代で行っているのは、「銀たま採用」です。

 「銀たま採用」とは、2013年にリクルートキャリアが、転職市場の2014年のトレンド予測をした際に発表した概念のことで、ビジネスマンとして、20~30年かけて培ってきた「いぶし銀スキル」を評価して、採用しようという動きのことを指します。1960年代に、中卒や高卒で就職するひとたちを「金のたまご」と言ったことにかけて、ミドル世代を「銀のたまご」と称しているわけです。

 リクナビNEXTが、2013年10月に、企業の人事担当者1000人を採用に行ったアンケート調査の設問の一つに、「今後、どのような能力を持つ人材が必要になる?」というものがありました。

 その回答の上位を紹介すると、「高いコミュニケーション能力があり、社外との交渉を有利に進めることができる」「物事に対し常に問題意識をもって、目標や課題を自ら設定し、解決策を考えられる」「顧客・社外関係者に難しい内容を的確に、納得感高く伝えることができる」などがあげられました。

 景気回復を受け、将来への投資を始めた企業にとって、新規分野への事業参入や市場の掘り起こしをするうえで、業界や職種の経験が豊富なだけでなく、利害交渉ができる能力、変革を推進する能力、部下や後輩の指導に不可欠なコーチング力、課題発見能力、問題解決能力など、キャリアを積むことでしか得られないスキルが必要なのです。

 そうした企業のニーズに加え、行政がミドル世代の転職を後押ししていることで、今後採用活動がより加速化することが予想されます。キャリアアップを目指す、あるいはキャリアの集大成としてな納得のいく仕事がしたい50代にとっては、絶好の転職チャンスが到来しているのです。

参考:35歳転職限界説”に大変革!?2014年トレンドは40代・50代の銀たま採用|リクナビNEXT

50代でハイクラス・エグゼクティブと言われる転職に適した人物

 50代の転職といっても、その内容は千差万別です。では、ハイクラスやエグゼクティブといわれる転職に適した人物とは、一体どんなひとなのでしょうか。

 それは、いま働いている企業とその関連企業の情報だけでなく、業界全体の状況を明確に把握し、自分のこれまで培ってきたキャリアやノウハウ、人的ネットワークを活かして企業に貢献しながら、自分のバリューを高めようという意識があるひとです。

 そうした意識があるビジネスマンは、過去の実績におごることもなく、社名や年収にこだわらず、自分が求められる仕事や働きやすい職場を求める傾向が強いです。また、自分のキャリアビジョンやプランが明確なので、自分なりに応募するにあたっての判断軸があり、自分の価値観に合った仕事を求める方が多いようです。

 こうした50代の転職希望者は、往々にして自分の市場価値を知っており、企業のニーズを考慮しながら、自分がどう貢献できるのかを常に考えています。これまでに組織や事業を大きくしてきた経験のあるひとほど、ハイクラスやエグゼクティブクラスの求人で求められるスキルがあるものです。

 大手企業でエスカレーター式に出世したひとよりも、中小企業で業績アップに貢献した人材の方が、企業にとっては魅力的なのです。ある事業や組織を維持するのではなく、常に課題を見つけ、よりよく変革しようという意識を持って、チャレンジする50代には、求人ニーズが広がっています。

 転職エージェントのキャリアコンサルタントの方々は、応募書類にザッと目を通しただけで、ハイクラスやエグゼクティブクラスの求人にマッチするかどうかを、見極められるといいます。それは、わかりやすく書類が作成されており、後のカウンセリング時に深く話を聞く必要がないという、相手の読みやすさを考慮してつくられているかなんだそうです。常に相手の立場にたち、謙虚に物事が受け止められる50代は、引く手あまただといえるでしょう。

50代でも採用されやすい業界・業種

 2013年12月に、会員制転職サイトを運営する株式会社ビズリーチが、ハイクラス・エグゼクティブ転職市場のヘッドハンターを100人を対象に、アンケート調査を行ったデータがあります。2014年度は、全般的にハイクラス・エグゼクティブの転職市場は好転するという回答が65%を超えていました。

 さらに業界別のハイクラス・エグゼクティブの転職市場を見てみると、特に50代でも採用される可能性が高い活況な業界は、「ソフトウェア・インターネット」のようです。スマートフォンバブルが終息しつつありますが、事業会社内でのインターネットやSNSの活用、インターネットを活用したマーケティングのニーズは高いままです。国内外の企業を対象に事業展開を考えたところでは、実務を行うWeb関連の職種やシステムエンジニアだけでなく、上場準備を担う管理部門の採用も積極的に行っています。

 比較的、ハイクラスやエグゼクティブの求人が多い業界には、「医療・ヘルスケア・化学」「メーカー(機械・自動車)」「サービス」があげられます。

 「医療・ヘルスケア・化学」業界では、調剤薬局を併設したドラッグストアの増加、医療機器の輸出市場拡大、円安を背景にした自動車メーカー向けの素材需要アップなどはあり、国内での管理職、海外の現地法人の責任者などの求人が増えています。

 「メーカー(機械・自動車)」では、海外市場の復調により、工場の設備関連や生産技術に熟練した施工管理責任者、海外現地調達比率のアップによる購買ポジション、生産効率化による生産管理などでも、求人が多くなっています。

 「サービス」では、景気回復を受けて出店戦略を加速している企業が、店舗開発や事業統括の責任者や、営業統括、スーパーバイザーを担う人材のニーズが高まっています。

 こうした業界や職種で実績をあげたキャリアがあれば、十分にハイクラス・エグゼクティブ転職にチャレンジできるということです。ぜひ、前向きに検討してみてください。

転職できる50代と転職できない50代の違い

 とはいえ、50代の転職希望者すべてが、ハイクラスやエグゼクティブな転職を実現できるわけではありません。では、ハイクラスやエグゼクティブな求人に転職できる50代と、転職できない50代の違いとは、一体どのようなものなのでしょうか。一番の違いは、これまで積み上げてきた実績を自分の力であげてきたか、そうでないかです。

 職務経歴書に書かれている実績において、どんな役割を担い、どんな姿勢で臨み、そのプロセスにおいてどんな影響力を発揮できてかを、自分の言葉で語れるひとは、ハイクラスやエグゼクティブな転職をしやすいのです。

 ハイクラスあるいはエグゼクティブな求人に寄せられた、50代の職務経歴書を読むと、ビッグプロジェクトに参加したことが羅列されていることが多いです。ですが、責任者として名前を連ねているだけで、自分が何も実務に携わっていないのであれば、それはキャリアとも実績とも言いません。仕事の成果に対し、主体的に取り組んだのか、サポートを行っただけなのかは、面接で話せばすぐにわかります。

 例えば、過去にビッグプロジェクトで失敗したとしても、その原因を分析し、反省点を謙虚に語れるのであれば、企業の採用担当者には魅力的な人材として映るものです。そして、ハイクラスあるいはエグゼクティブな転職を果たすひとの多くが、自分のキャリアビジョンやプランが明確です。

 仮に応募する求人に関する経験は浅くても、自分のやりたいことに誠実で、収入よりも就きたい仕事を大切にする傾向があります。そして、そうした転職が実現できない50代は、自分を客観視することができず、企業の知名度や収入の高さを重視する方が多いようです。

 企業にとって中途採用は投資ですから、それを回収できる見込みがない人材は不要なのです。

 まずキャリアの棚卸しと自己分析を行い、自分の転職市場での価値を調べ、求人に適した実績やノウハウがあるかどうかを、冷静に見極めることをおすすめします。

50代の転職は今までの人脈を利用すべきか?それとも転職サイトを使うべきか

 50代がハイクラスあるいはエグゼクティブな転職を実現したいと思うなら、ありとあらゆる方法で、一つでも多くの求人情報を集めることがセオリーです。そのためには、今までの人脈を利用することも、転職サイトを使うことも、どちらも有効です。業界で確かな実績を積んできた方なら、人的ネットワークも十分にあるでしょうから、それとなく関係者に求職していることを話してみましょう。思わぬ求人を紹介されることがあります。

 また近年は、中高年を対象にした、ハイクラスやエグゼクティブな求人を専門に取り扱う転職サイトが増えています。そうした転職サイトを活用して、求人情報を集めると、効率よく活動を進めることができます。

 なぜなら、そうした転職サイトであれば、自分が希望する業界や職種、年収、勤務地などを登録しておけば、マッチする求人があったときに、すぐに連絡をもらうことができます。

 そして、もう一つ忘れてはならないのが、転職エージェントへの登録です。本当にハイクラスあるいはエグゼクティブな情報は、非公開求人や独占求人として、転職エージェントに持ち込まれることが多いのです。

 それは、転職エージェントは紹介者を入社させたことでフィーが発生するというシステムになっているので、個別の求人にマッチする人材を紹介してくれるため、同業他社に知られたくない求人を募集したいときに、真っ先に依頼するのです。

 こうしたさまざまな求人を集める方法のどれかに偏るのではなく、併用して情報収集することで、より自分の希望や強みを活かせる再就職先を探すことができます。

 とはいえ、転職サイトや転職エージェントにも得意分野があるので、まずはリサーチをして、自分に一番あったところを探すのが先決です。転職活動のプロセスも大事にしながら、転職が自分にとっても、採用してくれた企業にとってもプラスになるものを探すようにしましょう。

 これまでの努力が、きっと報われる転職を実現できるはずです。

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